トップ >> ザ・コレクション >> 戦時中に製造された陶磁器製品(4)・陶貨幣
イメージ 戦時中に製造された陶磁器製品
≪その4≫
実際には流通しなかった
陶貨幣

終戦近くになってくると従来の金属による貨幣の製造ができなくなってきます。その代替として陶貨の試作が瀬戸・京都・有田で行われました。有田では造幣局の要請で一銭陶貨を試作しています。
有田ではボタンや記章を陶磁器で作る技術を使って陶貨が作られたそうですが、これには大阪の造幣局から貨幣プレス機が届かなかったからという逸話があります。結局は製造が間に合わず、発行を見合わせているうちに終戦を迎え、廃棄命令を受けて陶貨幣は流通しませんでした。
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直径約1.4cm程で素焼きの状態。片面は桜模様と「大日本」の文字、もう片面には富士山と「壱」の文字が浮き彫りにされています。ちなみに五銭には桜と橘、十銭には稲と桐の組み合わせだそうです。
陶貨幣(一銭)
昭和19年〜20年
C有田町歴史民俗資料館所蔵

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資料提供先
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