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ザ・コレクション 小さな名品「そば猪口」
《その4》
 1780年から1820年頃になると高台が高く、口縁が少しそり気味の特徴ある形をしたそば猪口が現れます。これは当時生産されていた広東形碗の影響だと考えられています。またこの広東形のそば猪口の見込みには、「火焔宝珠(かえんほうじゅ)」と呼ばれる放射状の文様がよく描かれています。これも広東形碗に見られる文様です。19世紀に入ると線描きだけで文様を表した「素書き」装飾が流行します。
 明治時代に入ると天然呉須の代わりに、鮮やかな発色の化学コバルトが使用されるようになります。またヨーロッパで開発された、銅版転写と呼ばれる印刷技術が用いられ、大量生産に一役買うことになります。銅版転写の特徴としては、ダミの濃淡が均質で平板などが挙げられます。
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