トップ >> ザ・コレクション >> 飲兵衛の蒐集物語・唐津焼酒器(4)・粉引き唐津
ザ・コレクション 現代若手作家編飲兵衛の蒐集物語
《その4》

 高麗茶碗に用いられていた技法の一つで、素地に白泥の化粧土を掛け、その上から透明釉を掛けて焼成したもののことを粉引きといいます。ちょうど、白い粉が吹いているような風合いになることから、この名がついたといわれています。別名、粉吹きともいいます。斑唐津とはまた違った、あっさりとした白さも美しく、使い込むことで、色合いの変化も見られます。最近では、粉引きの皿や丼などが女性にも人気があるようです。
粉引き徳利 川上清美・作
 全体にスピード感のあるろくろ目が、器全体を引き締めている徳利です。ふわっとした色合いに、所々にある焦げ茶のアクセント。必要以上に主張しすぎない姿は、アクの強いぐい呑みとも相性が良さそうです。
彫唐津ぐい呑み(粉引き)
川上清美・作

 器の表面に、大胆なへら彫り文様が施されている、男らしい一品で、持ったときの感触も楽しめます。全体に雪が固まったかのような白さがこの盃の魅力のようです。
粉引き片口盃
丸田宗彦・作

 部分的に、肌色や草色に変化が出ており見飽きることがない盃です。特に見込みでは、ろくろ目がはっきりと見ることができるので、酒を注いだ時に何度も覗きこみたくなるようです。
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