色鍋島から薄墨へ 人間国宝 十三代今泉今右衛門展
<会期>平成16年1月17日〜1月27日
 「色絵磁器」の重要無形文化財保持者(人間国宝)で、2001年に75歳で逝去された十三代今泉今右衛門氏の回顧展です。鍋島藩窯の御用赤絵窯だった今泉家の十二代の長男として生まれた十三代今泉今右衛門は、十二代に師事して「色鍋島」という伝統の美を追求しました。しかし、伝統の中にも独自のものを生み出そうと挑戦し続けたのが十三代の神髄です。75年に十三代を襲名した翌年、呉須を手製の霧吹きで吹き付ける「吹墨」作品を、78年にはグレーで覆う「薄墨」作品を発表し、「現代の色鍋島」を確立しました。
90年代には、吹墨と薄墨を重ね合わせた新技法「吹重ね」を完成させ、作品にさらなる奥深さを増していきました。
本展では、江戸時代の色鍋島作品10点と日本伝統工芸展出品以前から晩年まで、香炉、香合、置物といった小物まで含めた十三代今泉今右衛門の作品約150点で、「色鍋島」という伝統の枠に収まらず、陶芸界の先駆者的役割を果たした、十三代今泉今右衛門の、壮大な世界を振り返ります。

■展示作品 色絵薄墨露草文大鉢
色絵手毬花文鉢
色絵吹墨草花文八角皿
色絵薄墨梅花文花瓶
色絵芙蓉絵水指 など

会場 松坂屋美術館
住所 愛知県名古屋市中区栄3丁目16番1号 松坂屋本店南館7階
電話 052-264-3611
入館料 一般(税込み)1,000円(800円)/高・大生800円(600円)、中学生以下無料
※( )内は前売り・団体割引料金
交通 地下鉄矢場町駅(名城線)下車5番出口すぐ
地下鉄栄駅(名城線・東山線)下車、徒歩約10分
開館時間 10:00〜19:30(入館は閉館30分前まで)
最終日は18:00閉館
休館日 会期中無休
URL http://www.matsuzakaya.co.jp/museum/museum.shtml
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  イベント
●14代今泉今右衛門先生によるギャラリートーク
期日:平成16年1月17日(土)と18日(日)
両日とも11:30より開催
※都合によりスケジュールが変更になる場合がございます。