初期伊万里展 ―染付と色絵の誕生―
<会期>平成16年9月11日(土)〜10月24日(日)
 江戸時代初期の1610年代頃、朝鮮の技術で日本初の磁器として誕生した肥前磁器は、中国磁器を手本としながらも、おおらかで魅力あふれる磁器を作り出しました。この17世紀前半の肥前磁器は、「初期伊万里」と呼ばれています。その作風は、磁器が誕生したばかりの初々しさ、力強さが特徴的で、桃山陶芸の余光が感じられる味わいが、現在もなお陶磁愛好者の間で高い評価を受けています。
 この初期伊万里の中から、1640年代に、新たに色絵の技術が始まりました。加賀の九谷窯と産地を誤って考えられ今もなお、「古九谷様式」とも呼ばれている初期の色絵磁器です。豪放ながらも、格調高い色彩で独特の光彩を放ち、まさに肥前磁器の王者の風格にふさわしい逸品です。
 本展は、日本陶磁史上重要な転機となった肥前磁器の初期における染付と色絵を紹介し、初期伊万里の魅力に迫ります。
 さらに、近年の調査で初めて明らかになった、日本海航路を通じて佐渡や越後、出羽などに流通した新発見の伝世品と出土資料を展示する、新しい視座からの展覧会です。

会場 佐賀県立九州陶磁文化館
住所 佐賀県西松浦郡有田町中部乙3100−1
電話 0955−43−3681
入館料 大人620円(510円)/大学生300円(200円)
※( )内は20名以上の団体料金、高校生以下及び障害者の方は無料
交 通 ・JR佐世保線「有田駅」・MR西九州線「有田駅」下車 徒歩約10分
・西九州自動車道波佐見・有田インターから車で約10分
開館時間 9:00〜17:00
休館日 会期中は無休
URL http://www.pref.saga.lg.jp/at-contents/kanko_bunka/k_shisetsu/kyuto/
同時開催 ・講演会「肥前磁器誕生と発展―17世紀前半を中心に―(仮題)」
 
日時:10月2日(土)14:00〜15:30
 講師:大橋康二(佐賀県立九州陶磁文化館副館長)
 会場:九州陶磁文化館講堂 聴講無料

・記念茶会
 
日時:9月25日(土)13:30〜15:00
 会場:九州陶磁文化館第一展示室内 茶室 せつ泉庵

・学芸員による展示解説
 
日時:9月18日(土)・9月25日(土)いずれも14:00〜15:00