萩開府400年記念 萩陶芸家協会展
―萩陶芸の現在―
<会期>平成16年10月30日(土)〜11月28日(日)
 「萩焼」は、後に茶碗戦争といわれた、1592年と1597年の豊臣秀吉による朝鮮出兵に出陣した大名たちが、朝鮮より連れ帰った陶工によって始められたことを起源としています。時は折りしも千利休によって朝鮮由来の高麗茶碗が注目された時代でした。高麗茶碗を求める諸大名は競って朝鮮の陶工を連れ帰り、自藩において開窯させ、陶器の生産を始めました。「萩焼」の場合は、毛利輝元が関ヶ原の敗戦により、居城を広島から萩へ移したことに伴い陶工李勺光、李敬の一統も萩に移り住み、城下の東郊松本村中ノ倉に開窯したことに遡ります。萩の地は作陶環境に恵まれており、さらに毛利輝元をはじめとする一族の武将たちが、いずれも茶人であったことが、「萩焼」が発展していった要因といわれています。
 「萩焼」は「一楽・二萩・三唐津」とも言われ、使い込むほどにその表情を変える「萩の七化け」を楽しむことができ、茶人の間では広く愛好されてきました。
 以来400年の間、江戸時代は萩藩の御用窯として、明治以降は職人から作家へとその主導は移り変わり、そして現在も萩の陶芸家たちは、伝統を守りつつ大きな変革を見せています。伝統の茶陶はもちろんのこと、日常の器や花器、萩の陶土を用いたオブジェなど、多種多様にわたる分野へと拡がりをみせています。このように大きく変化を見せている「萩焼」ですが、萩陶芸家協会会員は「萩焼」の栄えある伝統を受け継ぎ、新たな分野に挑戦すべく日々研鑽し努力を続けています。伝統と革新が共存し、進化を絶えず続ける「萩焼」のすばらしさをご覧ください。

会場 山口県立萩美術館・浦上記念館
住所 〒758-0074 山口県萩市平安古586-1
電話 0838-24-2400
入館料 一般500円/学生400円
※70歳以上と18歳以下の方、および高等学校、中等教育学校、盲学校、養護学校に在学する生徒は無料。
交 通 JR東萩駅=タクシー7分/まあ〜るバス20分/徒歩30分
JR小郡駅=バス70分(萩バスセンター下車、徒歩15分)
石見空港(島根県益田市)=バス75分(萩バスセンター下車、徒歩15分)
中国自動車道=小郡インター、美祢インター各50分
休館日 毎週月曜日休館(祝日は開館)
開館時間 9:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
URL http://www.hum.pref.yamaguchi.lg.jp/
関連
イベント
・お茶席 
萩市内の茶道各流派(4流派)の協力により、会期中の土曜、日曜、祝日(10:30〜15:30)に出展作家の新作茶碗を用いた呈茶席を設けます。(有料:一服400円)

・同時開催
「中国陶磁の展開」10月30日(土)〜11月28日(日)