特別企画 京都新聞創刊125年 滋賀本社開設25年記念
神々の形象 パプアニューギニアの土器展
<会期> 第T期 平成16年3月20日(土)〜5月23日(日)
第U期 平成16年5月25日(火)〜7月30日(金)
 南太平洋の島々は、多くの自然と民族文化を今に伝え、豊かな民族芸術の宝庫と呼ばれる。近代文明にさらされた今なお、土器は根強く彼らの独自の神話世界をうつし出している。パプアニューギニアの中でも、土器制作で知られる村々の暮らしに中の土器の数々を、制作方法や土器にまつわる神話も重ね合わせながら紹介する。
 人々と自然界との交流の中で生み出される精霊たちとの対話…。その魅力的な土の造型を展観する。

 日本から南へ5千キロメートルの南太平洋に位置するパプアニューギニア。インドネシア共和国に接するニューギニア島東側半分と700あまりの島々からなる。多くの自然と民族芸術を今に伝える、神秘性に満ちた南国の島である。パプアニューギニアの文化は、中でも仮面や楯に施される独特の装飾や土器が知られている。中には、動物や人面をかたどった土器が数多く見られる。それらに見られる装飾のモチーフは、村の神話に登場する祖霊や精霊である。土器には、人々と自然界との交感から、素朴でありながら芸術的な造形が生み出されている。村では土の採取から成形、装飾、焼成にいたるまで、男性と女性の役割が決められるなど、さまざまな禁忌が語り継がれ、土器制作は神聖な営みであることをうかがわせる。いずれの土器も生活の中で用いられており、煮炊き用の鍋やカマド、サゴヤシ澱粉の貯蔵用の壺、儀礼用の壺など、今なお彼らの暮らしの中にいきづいている。
 本展では、土器の制作方法や土器にまつわる神話などを、つぶさに紹介しながら、独特の陶芸文化を紹介する。人がやきものを通して抱いてきた神秘性など、人とやきものとの原始的な関わりを問い直す。


会場 滋賀県立 陶芸の森 陶芸館
住所 滋賀県甲賀郡信楽町勅旨2188-7
電話 0748-83-0909
入館料 一般400円(320円)/高大生320円(250円)/小中生200円(120円)
※( )内は20名以上の団体料金
交 通 ・JP草津駅より草津線乗り換え(貴生川駅下車)、信楽高原鐡道(信楽駅下車徒歩20分)約75分
・信楽高原鐡道信楽駅より信楽高原バス(陶芸館前下車)約10分
・JR石山駅より帝産湖南交通バス(陶芸の森下車)約60分
・名神高速道路瀬田西・東ICから約40分、栗東ICから約40分
・名阪国道壬生野IC/上柘植ICから約40分
開館時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日(5/3、7/19は開館し、5/6、7/20は振替休館)
URL http://www.sccp.or.jp/
関連イベント ・ギャラリートーク
6月6日(日)14:00〜
当館学芸員によるギャラリートーク(展示室にて)

・スクールプログラム(小学校での連携授業と来園)
パプアニューギニアの土器をもとに、学校で作家とともに土の仮面制作を行う。来園した小学生たちは、展覧会の見学と併せて、園内で自分の作品の野焼きを体験する。(事前申し込み必要)

・子どもプログラム
展覧会のワークシートにしたがって、パプアニューギニアの土のアートを楽しむ。

・ギャラリー企画“パプアニューギニア〜人々との交流から”
「地上最後の楽園・・・パプアニューギニアの魅力」
「パプアニューギニアと餅つき交流」
安土町立老蘇小学校との学校間交流に青年海外協力隊員がキューピット役に!餅つき団(有志)がパプアへ赴いた様子を紹介。
滋賀県出身の元青年海外協力隊員がパプアニューギニアでの活動を報告。(田中秀彦氏/久田光孝氏)