今回の特別展は、「高柳コレクション そば猪口百選展」と題してコレクター高柳龍志氏(恵那市在住)のコレクションの中から江戸時代に作られた伊万里焼のそば猪口(5客揃100組)を借用し、展示いたしております。
そば猪口は従来、本膳料理の中で和え物などを入れる向付として用いられ、蕎麦切りの普及によって「そば猪口」と呼ばれるようになりました。安定感のある形状と染付で描かれた親しみやすい文様は江戸庶民の暮らしに浸透し、美濃焼にも影響を与えています。
そば猪口に描かれた細密な絵付、奔放な絵付、極めて簡略化された絵付等どれも親しみやすい風情が魅力です。文様や形状、技法から現代の「ものづくり」に通じる貴重な資料を多くの方々にご鑑賞頂ければ幸甚です。
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