中国のやきものの歴史は8000年前頃から始まり、新石器時代には紅陶、灰陶、彩陶、黒陶、白陶などが作られ、紀元前1300年頃には釉薬を用いたやきものが作られるようになります。そして後漢時代には緑釉、褐釉といった色を備えた施釉陶器が作られるに至ります。
古代の製陶技術から大きく進んだのが紀元2世紀頃で、耐久性の高い釉薬と土を用いた青磁が作られるようになり、三国〜晋時代(3〜5世紀)にはより磁器の精度が高まっていきます。本展覧会はこの3世紀以降の中国の陶磁器を館蔵品によって紹介するものです。晋時代(3〜5世紀)の青磁、唐時代(7〜10世紀)の三彩、宋時代(10〜13世紀)の青磁、明時代(14〜17世紀)の青花と色絵磁器、清時代(17〜20世紀)の粉彩など約80点を展示いたします。1600年間の中国のやきものがたどった技術の変遷や、装飾に現れた時代ごとに異なる美意識の一端をこの機会にご鑑賞ください。
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