初期伊万里展―染付と色絵の誕生
<会期>平成16年11月2日(火)〜12月12日(日)
●前期=11月2日〜11月21日 
●後期=11月23日〜12月12日
(会期中上記のとおり展示替をいたします)
 江戸時代初期の1610年代頃、肥前国(佐賀県・長崎県の一部)有田地方の窯で、朝鮮渡来の技術を用い、中国景徳鎮の染付磁器を目指して、日本初の磁器が焼成されました。この誕生期より17世紀前半までの、染付を中心とした肥前磁器は「初期伊万里」と呼ばれ、その初々しさに溢れた大らかな表現が今日でも陶磁愛好家より高い評価を受けています。
 この「初期伊万里」の中から、1640年代には中国の技術を導入して、肥前産の色絵磁器が生み出されました。中国景徳鎮の様式を手本としながら、やがて品格ある深い色調と力強い筆致によって日本固有の意匠を表現するようになりました。後年、産地を加賀の九谷と考えられて「古九谷」と伝わるこの初期色絵は、独創的ながら豪奢な雰囲気が感じられる風格を備え、独特の光彩を放っています。
 今展観では、日本の陶磁史上重要な転機となった、肥前磁器初期の染付と色絵の名品を紹介するとともに、江戸時代初期の日本航海路によって、佐渡、越後、出羽に流通し、近年の調査によって明らかになった伝世作品と出土資料を併せて展示し、「初期伊万里」を新たな視座からご覧いただきます。

会場 サントリー美術館
住所 東京都港区元赤坂1−2−3
東京サントリービル11階
電話 03-3470-1073
入館料 一般1,000円/高校・大学生800円/小・中学生600円
※10名以上の団体は各100円割引
交 通 営団地下鉄 銀座線・丸ノ内線「赤坂見附駅」地下道B出口正面
休館日 月曜日
開館時間 10:00〜17:00
毎週金曜日のみ19:00まで、入館は閉館の30分前まで
URL http://www.suntory.co.jp/sma/
関連
イベント
・第337回美術講演会
日  時 平成16年11月20日(土)午後2時より(受付は午後1時30分から)
会  場 東京サントリービル4階会議室
講  師 大橋康二氏(佐賀県立九州陶磁文化館副館長)
テ ー マ 「肥前磁器の誕生と発展―17世紀前半を中心に―」
会  費 500円(友の会会員は無料)
定  員 100名
応募方法 お一人につき往復ハガキ1枚に、住所・氏名・年齢・電話番号(友の会の方は会員番号も)を明記し、美術館講演会係宛にお申込みください。折り返し、入場整理券をお送りいたします。なお、定員を超える場合は抽選とさせていただきますので、ご了承ください。
応募締切 平成16年11月11日(木)必着

・ギャラリートーク
日  時 平成16年11月6日(土)・27日(土)・12月4日(土)
午後1時30分より
会  場 サントリー美術館展示室
*当館学芸員による展示解説(聴講無料)