清水六兵衛歴代展 京の陶芸・伝統と革新
<会期>平成16年11月30日(火)〜平成17年1月23日(日)
 初代・六兵衛(愚斎)が1771年、京都・五条坂の地で作陶を開始して以来、清水(きよみず)家歴代の作風は各当主たちの創造性に任せられています。彼らは先人の様式や形を継承することなく、精神をこそ受け継ぎ、伝統的な京焼の世界に絶えず新しい風を送り続けています。
 京焼に限らず、日本のやきものは現代にいたる間にさまざまな時代の要請を受け、応えてきました。それは、ある時代には芸術として、また別の時代には産業としての性格を持っていました。京焼を代表する名家である清水家のあゆみを振り返ることは、この二世紀以上もの間、日本のやきものが歴史のなかで果たした役割について考える事に他なりません。
 また、円山応挙や松村月渓(呉春)と交流した初代を初め、清水家は代々、富岡鉄斎、神坂雪佳といった画家たちとの関わりも深く、更に七代は彫刻家・清水九兵衛として1960年代後半以降斬新な彫刻を今日まで発表し続け、国際的に活躍しています。このような、京都を中心とした美術の動向と深くかかわる画家たちとの交流や、当主の異分野での活躍は清水家を単なる京焼の窯元に止めない要素として、歴代の作陶に有形・無形の影響を与えています。
 現在清水六兵衛は、2000年に襲名した八代(柾博)によって、歴代の品格に加え父・九兵衛の空間造形における実験的精神が継承されています。
 本展では、清水家歴代当主が制作したやきものによる作品を中心に、関連作家の作品を含めた約200点によって美術・産業・文化の各方面から総合的に清水家歴代の業績を紹介するものであり、ある窯元のあゆみから日本の近・現代史について考察する試みです。

会場 千葉市美術館
住所 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
電話 043-221-2311
入館料 一般800円(640円)/大学・高校生560円(450円)/中・小学生240円(200円)
※( )内は前売りおよび団体30人以上
交 通 ・JR千葉駅より徒歩約15分/千葉都市モノレール県庁前方面行「葭川公園駅」下車徒歩5分/バスのりば(7)より大学病院行、南矢作行にて「中央3丁目」下車徒歩2分/JR千葉駅へは東京駅地下ホームから総武線快速千葉方面行で約42分
・京成千葉中央駅東口より徒歩約10分
・東京方面から車では、京葉道路・東関東自動車道で宮野木ジャンクションから木更津方面へ貝塚ICを降り、国道51号を千葉市街方面へ約3km、広小路交差点近く
休館日 月曜日、ただし1月10日(祝)は開館(翌11日は休館)
年末年始(12月29日〜1月3日)
開館時間 10:00〜18:00 金曜日は20:00まで
(入館受付は閉館の30分前まで)
URL http://www.city.chiba.jp/art
関連
イベント
・講演会「京焼陶家 清水六兵衛家の歴代」
 講師:中ノ堂一信(京都造形芸術大学教授/本展監修者)
 日時:平成16年12月19日14時より
 会場:本館11階講堂(定員150名)聴講無料

・ギャラリートーク
 毎週水曜日と土曜日14時より、チケットを持って8階展示室入口にお集まりください。
 ただし、12月4日・18日、1月15日の各土曜日はお休みです。