■日本の器を訪ねて(2)■
―全国陶磁器産地の銘品紹介〜季節のおもてなし〜―
 日本各地にある陶磁器産地。その中からとくに歴史や独自の技法・伝統美によって親しまれている17産地から陶磁器を紹介。「季節のおもてなし」をテーマに、各産地の器を用いた展示がなされていました。産地別にコーナー分けされているので、その特徴や雰囲気などが一目でわかります。季節柄、春の宴や雛祭りをイメージするものが多かったようです。自分の出身地や、好きな産地の器があると「これこれ」と嬉しそうに近寄って見ている人も。和食器の魅力を再認識させられるコーナーでした。ただ、ちょっと残念だったのは、食器以外のディスプレイが主張しすぎて、器本来の姿が見えにくかったことでしょうか。


こちらは有田のお隣、波佐見の器。白磁と日本酒がぴったりマッチ

同じく九州、鹿児島の薩摩焼。男らしい力強い印象です


―「漆」のある暮らし―
 最近の「和」ブームで、若い人にも見直されてきた漆。「漆器」は東洋的な伝統・機能美を持つものとして、最近では世界からも注目される工芸品です。東北などの各産地から現代の漆器が勢ぞろいし、産地の方によるテーブルセッテッィングが披露されていました。こんなにたくさんの漆器を一度に見たのは、私も初めてでした。漆というと、どうしても高価なイメージがあって、手がでないのですが、しっとりとした光沢や、むだのない形は、いつか欲しいという憧れの的。


豪華な酒宴のテーブル。漆は金銀彩ともしっくりなじみます

モダンなデザインが、洋の花ともぴったりマッチ